不動産取引の洗礼 プーケットタクシー屋オヤジの香港脱出記
4)はっきり言います
11月23日(土)
「市況は悪いですよ。
売るにはタイミングとしてはエエことないですわ。」
「いや、ワシ、さほど急いでるわけやないねん。
急いでカネ要る事情もないし、
それなりにマーケットプライスで売れたら十分や。
銀行の評価額程度やったら御の字やで。」
「プロとしてはっきり言いますけど、
今の状況でそんなこと言うてたら値崩れしてから後悔しまっせ。
デモはいつまで続くか分からんし、明日の●挙結果も全然読めんし。
商業用不動産なんかとっくに終わってる。
今、銀行評価額が落ちてないのはぜ~んぜん取引が成立してないからでっせ。」
ありゃ。
ある程度は予想してたもんの、
何か雲行き怪しなってきたな。
「率直に聞くわ。
アンタの感覚やったらいくらぐらいで売れそうや?」
「感覚としては、 HK$XXXXぐらい。
でも、比較的短期間で決めるなら HK$***ぐらい。
その根拠は、現時点の香港政府の規制では
HK$###を超える物件は5割の頭金を入れんと融資が受けられません。
HK$###以下なら2割の頭金で融資が受けられます。
この物件の弱みは今の価値が中途半端にHK$###を超えてしまってることですわ。」
「おいおい、
HK$XXXでも銀行の評価額からは結構の値引きやで。
HK$***やったらワシ、こころ痛いわ。
それは無理やで。」
「まあ、ほなとりあえずはHK$XXXで広告入れときまひょか。
そこから買い手との交渉になるわけですけど、
たぶんHK$###を超えた金額での成立は難しいと思います。
あまりこだわったら、2年ぐらい塩漬けなるかも知れまへんで。
それも相場が崩れてなかったらっちゅう前提でっせ。
買い手はいます。
でも、香港の買い手でっせ。
このキナ臭いご時世にこんな大きな買い物するのに
納得の大バーゲンやなかったら誰も買いまへんがな。
OO先生が一番よう知ってはるはずですわ。(笑)」
えらい脅しやがる。
でも、彼女の言うことは筋が通ってるし、
誠実な仕事ぶりも分かってる。
よし。
基本方針はそれで行こか。
でも、鵜呑みにするんやなくて、
あくまで現時点での基本方針で、
最終的には買い手の様子を見て、自分で決める。
(いくら信用してても、絶対鵜呑みにしたらいかん。
最後に責任取るのは自分や。
失敗を誰かのせいには出来んのやから、
自分が納得して自分で決めるしかない。
プロの意見はありがたく参考にして最後は“自分で決める”。)
明日は香港区議会●挙。
今回はキナ臭いだけでは済まんで、ワシの財布にも影響するかも知れんな。
(しばらく前から既に香港空港はデモの乱入を防ぐ為、
- 察による厳重●戒実施中。
入口の外でパスポートと予約のチェック。
予約のない者は空港に入られまへん。
当然、見送りとか出迎えもアウト。)
ほんで、明後日は普通に空港から出国出来るんかいな?
*勉強になったこと*
政府の規制はこういうときにワシのポケットに影響する。