時間との闘い プーケットタクシー屋オヤジの香港脱出記

９）移動規制スタート

その後、国境閉鎖といういやな言葉が頭の中にへばりついてる感じ。。。

2月20日朝の香港空港。

ガラガラ。。。。

こらアカンわ。
ガラガラっちゅうても程度がある。
デモ発生以来、常に早めに空港に着くようにしてるけど、
（空港行きの交通手段が妨害される可能性があるので）
ワシの搭乗ゲートがあるWingに着いた時、
遥か彼方まで見えた人影は10人以下か。

トイレ掃除のおっちゃんと動く歩道の手すりを拭いてるおばちゃんが、
あんまりにも人が少ないから、なんとなく油断してたんやろね。
いつもより大きめの声で世間話するのはエエけど、

それがWing中に響く響く。

なんか、寒気してきた。
香港の経済なんか、このまま終わってまいそう。 

国境閉鎖。

なんか、ホンマになりそうな雰囲気。

バンコクに戻ると、
ますますマスクは買えんし、消毒用アルコールも売り切れ。
どういうわけか香港のアパートにあっただいぶ前の買い置きを逆輸入して、
心の安定剤とする。

「アンタもう香港なんか行きなや！」

「言うのは簡単やけど、
外壁直さんとそのまま物件売るわけにもいかんやろが。
それと最後のサインせんと、取引終わらんのや。」

なんか最後の段階でえらい時間との闘いになってきたがな。

はい。

その通り。
えらい事になりました。

2月24日
香港政府、韓国からの入境禁止。日本とイタリアからの渡航者は2週間の自宅待機。

ありゃ。
とうとう来たがな。

（こんなんは時間と共に強化されるん間違いない。
規制強化が早いか、ワシの残務処理が早いか。。。やな。）

香港の知人に入境制限に関する新しい情報が出たら連絡くれるように頼んたもんの、
さすがに毎日ニュースを確認する頻度が上がる。

すると会計士からメール。
いやな予感。

「一つ問題があるんよ。
会社の登記解除の手続きにかかってるんやけど、
完了するのに2－3か月かかりそう。
年度末を越えてしまうから、
来年度分の登記延長をせないかん。
その後に関係書類が来るけど、
アンタ、ホームオフィス売ったんやろ。
短期間の事やから、会社登記の住所はうちの住所使うたらエエ。
その後、provisional tax の返金小切手も来る。
それはうちの若い衆に入金させるし、
その後、その最後の口座の解約手続きもやったるから、
次回は銀行に出す委任状持って来て。
住所貸しと入金と銀行解約代行は
25年のよしみでタダにしといたるさかいに。」

ああ、
また地下鉄のって会計事務所まで行かなあかんのか。。。
（なかなか終わらんがな。めんどくさなってきたなぁ。）
でも、会計事務所のおばちゃん社長が25年の付き合いで
初めてまけてくれた。。。

さて、
日本に行くのはもう無理やから、
とりあえずは3月3－24日、香港におりっぱなしは決定や。

4月6日の最後のサインの為に4月2－6日の航空券を一応手配。
場合によっては3月3日から4月6日までおりっぱなしも覚悟やな。

久しぶりに飛行機での移動に緊張感を感じるようになってきたがな。

＊学習したこと＊
情報の”瞬発力”という点ではツイッターが使える、ということ。
但し、情報の真偽を見分けるのはまた別の話。