移住と起業と、まさかの投資

プーケットでタクシー屋はじめました

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契約書はスタートライン  プーケットタクシー屋オヤジの香港脱出記

8)不動産売買もC.O.D.?

香港に向かう前の数日間、
バンコクでマスクを探し回るが、
値段は毎日上がるし、品物自体がどんどん姿を消している。

なんとかそれなりの数量を確保して、
ワシも厳重な装備で飛行機に乗り込み、香港へ向かう。

予定通り、エージェントは待っており、
自宅で契約書原本にサイン

「これでなんとか契約成立ですわ。
でも、今回に限って言うときますけど、

“大吉利是”(縁起でもないことを言う前に遠慮しながら言う言葉)

万が一、デモやコロナの状況が悪化したら、
この契約はブッチされるかもしれまへんで。
もちろん、売買金額一割の手付金は返還不要ですけど。」

 

もちろん、どんな契約でも、
サインさえしたら全て終了、ってなわけやないわな。
特に今の状況やったら何があるかホンマ分からん。

エージェントが帰り、
また、一人の部屋で今後のスケジュールを再確認。

 

今回の滞在 2月10-20日
*会計事務所で書類完了
*個人銀行口座の住所変更
*税金関係の連絡先変更
*不動産売却関連の弁護士事務所で書類にサイン

次回香港滞在 3月3-12日
*友人結婚式
*外壁工事

母ちゃん訪ねて日本へ 3月12-19日
**コロナ情勢悪化によりキャンセル決定。**
(その間香港におりっぱなし?)

香港滞在 3月19-24日

その後、4月6日に不動産明け渡し。

 

まずは、
陣中見舞いのマスクを。
香港に来て以来、多くの人にお世話になってここまで来たけど、
全ての人にお渡しできるだけの数はないので、
香港に来た当初にお世話になって永らくご無沙汰の人も含めて
数人にお渡し出来た。

 

やはり、マスクに関しては供給が追い付いていないらしく、
どなたも判を押したように

“ありがたくいただくわ”、という反応。

もし、余裕があるなら、身近で困っている人にも渡してくれるやろ。
香港の人は厳しい環境で暮らしてるけど、
他者への情もなかなか厚いからなぁ。

 

5つもある個人の銀行口座の連絡先変更も同時に進め、
例によって会計事務所へ。

「決算のオーディットは完了や。
請求書もできてるから送金忘れんといてや。」

「有難うございます。
小切手帳持って来てますから、今お支払いします。」

おばちゃん社長がマスク越しに“ニタッ”と笑ろた。

「25年も、
アンタ一人で香港来て、
ようやったな。

苦しい時期もあったけど、乗り越えてちゃんと儲けたし。
会計、納税、最後まできっちり出来て何よりやったね。」

おばちゃん社長が細い右手を差し出し、
お疲れさんの握手に心温まったわ。

「来月も来るんやろ。
もし何かあったらメールで連絡するから。」

 

その後、不動産売却関連の弁護士事務所へ。 

「契約書に従って書類作成してありますのでサインと
弁護士費用の支払いお願いします。」

やはりここも香港流
事務員が超高速のマシンガントークで結構な量の書類に関してキッチリ説明。
難しい広東語も出てくるけど、何とかOK。

チャッチャとサインして小切手書いて帰ろうとすると、

「OO先生、
この物件売った後、どこに住みますのん?
外国と行ったり来たりって聞いてますけど。
どこでもエエんですけど、大陸だけは行かんといてください
もし行ったら国境封鎖で香港に戻れんようになるかもしれまへんからね。
そうなったら最終引き渡し当日のサインできまへんで。」

(ちなみに香港人は中国のことを大陸と呼ぶ。)

 

「え?
引き渡し当日またここ来てサインせんといかんのですか?
不動産屋に鍵預けて引き渡してもろたらエエんとちがいますの?」

「前日までに先方が残金を先方の弁護士に支払って、
(正確には融資元の銀行が弁護士に送金)
その確定書類がこっちに回って来ます。

それに当日OO先生がサインしてそれがGoサインで不動産屋が鍵を買い手に渡して、その日に残金をOO先生の銀行口座に入金する、っちゅう段取りですわ。
ようするにC.O.D.みたいなことですな。」

なるほど、そんな感じなんか。

 

* 会社をたたむ
* 不動産を処分する
* いつでも資産移動できる体制作り

これ、大体ケリついたんちがうか?

 

残るは、外壁工事と物件引き渡し。
このためにあと2回香港に来んといかんわけやな。
荷物の移動もあるし、ちょうどエエ感じか。

 

(国境閉鎖。いやな響き。。。)

 

*教訓*
契約書はスタートライン。

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